続 さすらいの果て…….
- 2012年03月27日
- お客さま
「すみませ~ん」
疲労困憊で駐在所に転がり込む私…..
あ、宮崎&大分、ちょっとだけ福岡県訪問の『独りよがりあんぽんたんツアー』の続きです。
そう 販売課のボクです

初日まじめに仕事をしすぎて『家なき子』という致命的なミスを犯した私、
困った時のお巡りさん頼りとばかりに、ぼんやりと赤く灯る赤色灯を頼りに転がり込みます。
無人です……
そして机の上には、
『パトロール中です。御用の方は…..』と電話番号を記載したメモ。
さぁ、弱りましたよ。ただでさえ間違った交番使い方を使用としているのに、更にハードルが高くなってしまいました
戻って来るのを待つか?….でも地方の夜はとても早いですから、待ってたら更に状況が悪くなる事は必定。意を決して掛ける事に。
「はい、どうされました?」
「あの~、泊る所が無くってですね…..」
「事件性のある事ですか?威力行為、暴力行為等で家に入れない状況とか…..」
「いえいえいえいえっ
そんな事では無くって、大変申し上げ難いのですが、…….」
訳を話します。正直に。えっちなホテルですら入れて貰えない窮状を切々と。すると、
「そういった事は、県の観光案内所か、民間のそういった関係の所に…..」
多少、呆れられます。そりゃそうですよね。でもここで引き下がったら、またしばらく見知らぬ道をあてどなく走る事になります。なので、
「そこをなんとかっ
」
どこら辺が『そこ』なのか分からない内様で必死でくい下がります。すると、地方の穏やかな良さがにじみ出て…..
「15分程でそちらに戻れますので、中で座って待ってて下さい。寒いですから」
素敵です。ラブ警察、イエス交番です。
ほどなくして、
「そうですか
東京から?…..ここまでは…..あ、レンタカーで
そら、しんどい事で…..」
と、お茶まで入れて貰っちゃいました。ただ、当面の目的たる、宿の紹介は、
「う~ん、ここら辺には無かですな~…..結局、佐伯のほうにしばらく走らないとビジネスホテルみたいなもんはな~…..」
電話帳を繰りながら。
「そうですか~。やっぱり潔く諦めて先に進まないとダメって事ですね~」
「あ
」
「なんです?」
「参拝客なんかがとまる所でもよかですか?」
「宿坊見たいな物ですか?」
「いやいや、普通の宿ですよ。朝のお勤めとか無かですよって」
「近いんですか?そこなら」
「う~ん、佐伯に行くに比べたらってとこですが、20km位はありますが…..物凄い山の中ですよって……」
でも大分マシです。明日の出発を早めれば良いだけの事。
「どこだっけな……」
奥から小冊子を持って来てくれます。連絡先に早速TEL。
「一人なのですが、今から宿泊出来ますかね?……」
おおっ!!ばっちり空室ありとの事
ただ、一室二名からになっているので、料金だけは二名分
ま、致し方ありません。緊急避難ってやつですからね
警察官の方に無事、宿がとれた事と、お礼を述べて早速紹介して頂いた宿に。
意気揚々とナビに住所を登録。一路本日の宿へ向かいます
ところが

もちろんせっかく紹介して頂いた場所ですから文句は言えませんが、本当に山ん中っ
向かう途中、辺りに明かりは一切無し。
つづら折りの峠道を延々と登っていきます。そのうち霧まで出てくるし、以前同じような目に有った、北海道の日勝峠を彷彿とさせます。
これは参考画像ですが…..怖かった~
そんな道をめぐる事、小一時間。やっと念願の宿、岩戸屋さんの看板が。
「よくおいでました」
「はい~…やっとおいでましたが出来ました~
」
ほうほうの体で宿帳に記帳をすませ、さっそく部屋に。
一息付いたとたん、猛烈な空腹感が襲ってきます。
ところが来る途中、コンビニどころか、明かりのついた場所が一つも無かった為、食料がありません。時間が時間だったので、宿の食事はもう終わっているとの事。とはいえ何か食べる物が欲しい…..帳場に向かい、
「そこをなんとかっ
」
本日二度目、魂の『なんとか』を使い、
「うどんだったら出来ますが、その程度の物で良いですか?」
はい。魂でうどんゲットしました。食堂に行き、待つ事しばし…….


うどん?うどん君なのか???キミは
たしかに太さはうどんだけど、
色はまるっきりソバ君だよ……間違えて無い???
しかし食べてみると、うどん。でも香りが良いかな?聞けば古代小麦とやらで作った物で、
小麦の他にも色々練り込んで有るとの事でしたが、方言で…..すみません。さっぱり意味分からないでうなずいていました。
出張で来た事。山では無く、ホントは海側で泊まるはずだった事。えっちホテルがちっとも泊めてくれなかった事等を食堂のお母さんに話して、話す事で一日の疲れを取ろうとした私。
するとお母さんが、
「神様にでも呼ばれたんよ」と不思議な事を。
「ああ、宿坊みたいなって言ってましたけど、近くに何か有るんですか?」
「近くって、この宿の横が天岩戸神社で、後ろに天安河原がある所で。知らんと来たと?」
相当な勢いでお母さんに呆れられます。
「へぇ!!あの天岩戸の?あ、それで岩戸屋さんなんだ!! 何分くらいで行けます?
明日朝寄って行こう」
「何分くらいって、横。真横だよ」
追加『呆れ』をもらいつつ、
どのみち翌朝は早起きしなければと思っていたところ。もう少し頑張って、八百万の神様が
会議したって場所を見て行こう決め、物音ひとつ立たない、静かな夜を過ごして……
翌朝、
ここが私の恩人とも言うべき宿『岩戸屋』さん。
お世話になりました。
お母さんが言ってた通り、真横に神社への入り口があって、そこを抜けるといきなり、
こんな具合。そりゃあ静かな訳だ。
で、続けて歩く事、5分位かな?

ありました。ありました。天安河原宮です。

全景とはいえませんが、感じはつかめて頂けるかと。
この御宮の前がとてもとてもきれいな渓流で、ヤマメが釣れるって書いてあります。
なるほどイワナやらヤマメやらはここまでふみ入った山の中じゃないと釣れない訳ですね

まさに秘境。しばし散策したかったのですが、そこは私の旅、もとい出張のつね、
巻いて巻いて、後ろ髪ひかれつつも早々に撤収
一路コースに復帰すべく、峠道を下ります。途中、出がけに岩戸屋さんで、
「しばらく朝ごはん食べる所もないから….」と、お母さんから渡された
時代劇チックな包みを開け、
古代米のおむすびで朝食。
そして大分県方面に向けて一路爆走、この模様はまた後日に…..とさらに引っ張る気まんまんではりありますが、それほど良い写真、特筆すべきエピソードが無い物で
以下、ネタに出来るかも?と撮りだめした写真を並べて終わろうかな
あれ?でも、もうこんなのしか無いや……

空港案内メーテルです。私も哲郎ばりにやさしく案内してもらおうかと思ってたんですが….
『故障中』
だから一生懸命語りかけたんですけど、ちっとも案内してもらえませんでした
また、どこかに出かけてきま~す

